いつごろ手術するのが良いのでしょうか?(手術の時期)

白内障手術は,昔と比べてかなり安全な手術になってきていますが,先にも述べたように『できるならば,手術なんかを受けずに済ませたい』というのが患者さんのホンネでしょう。
私は,白内障の手術は,『患者さんが望むときが,最適な手術の時期』と考えています。というのは,同じ視力の患者さんであっても,病気の進み方や,個人の生活様式,職業の有無や職種等によって状況は全く異なってくるからです。例えば,0.6の視力があっても自動車の運転を職業にしているような方は,免許の更新のために手術が必要な場合があります。逆に,0.2程度しか見えなくても「若い人たちがよく面倒を見てくれるので…」と家族に若い同居者が居られる場合には日常生活にはまったく不自由がないと考えている場合もあります。
このような問題を考慮して,適切な手術時期を選ぶための自己診断のテストを作成しましたので,目安として参考にしてください。(このテストはあくまでも手術の時期をご自分で考えて戴くための目安ですので,最終的には主治医の先生とよくご相談されることが大切です。)
では,以下の質問について当てはまるものがあればチェックしてください。
質問
1.見えにくく不自由している。
2.離れた人の顔がよくわからない。
3.疲れるので,新聞を続けて読めない。
4.自動車の免許の更新ができなかった。(矯正視力0.7以上)
5.天気の良い日にはまぶしくてこまることが多い。
6.老眼鏡を掛けても活字が読みにくい。
7.視力が悪く悪いほうの目だけでは歩けないと思う。
8.距離感が無くなってきて,階段の上り降りが不安だ。
9.霞んでうっとうしい。
10.一人暮しなので,目が見えないと生活が不安だ。
11.視力が低下してきたので自動車の運転に不安を感ずる時がよくある。(免許所有者のみ)
12.室内では問題無いが,日差しの強い屋外では視力が低下する。
13.長時間の読書は目が疲れてできない。
14.精密な作業(趣味も含める)をすることがあるが,視力が低下してきて作業が続けられないことがある。
15.眼鏡を作り直そうと思ったが,視力が出ないといわれた。
16.距離感が低下しているためか,よく転ぶことがある。
17.左右の視力の差があり,見えにくいほうの目が,良いほうの目のじゃまをしているような気がする。
18.(老眼鏡を掛けても)新聞が読めないので,拡大鏡(ルーペ)が必要だ。
19.両眼の視力の差が大きいと感じる。
20.(老眼鏡を使用しても)良いほうの眼で見て新聞が読めない。
21.目がかすんで疲れやすい。
22.視力が回復するなら,手術を受けてでも回復させたいと思っている。
23.目が見えないので,活字を読むのがおっくうだ。
24.テレビの字幕などが見えなくなった。
25.視力が低下してきたので,将来が不安である。

判定

5項目以内 :あまり自覚症状は無いようですね?
現在のところ手術の必要は無いようです。しかし,主治医と相談して,定期的な検査は欠かさないようにしましょう。当院では3か月に一度の精密検査をお勧めしています。

6~10項目 :視力低下の兆候がありますね?
眼鏡を掛けている方では,眼鏡は合っているでしょうか?合っていなければ,直しておいた方が良いでしょう。この時期では眼鏡の調整で改善できる方がたくさんいらっしゃいます。眼鏡を持っていない方は,掛ける必要が無いかどうか主治医と相談して下さい。

11~15項目:かなり視機能が低下してきています。
日常生活で見えないためにひどくつらい事はありませんか?また,足下が危ないとか,距離感を間違えて危険なことがあったことはありませんか?手術のことはあまり心配せずに,医師によく相談してみてください。

16~20項目:相当お困りのようですね。
視力検査を受けてみて,視力が明らかに不足しているならば,手術を受けることを積極的に考えてください。我慢して待っていても白内障の程度は戻ることはありませんよ。

21項目以上:視力の低下は高度です。
眼科医にかかっている方ならばすでに医師からも手術を勧められているはずです。特別な事情がなければ,早めに手術を受けてください。あまり我慢していると手術がとてもやりにくくなり,不都合が生じ易くなります。