眼科手術開業医の会とは?

本会は眼科の先進的医療を担う手術開業医のメンバーが集まり、情報交換と情報発信を行うための臨床医の会です。

21世紀に入って医療はめざましく発展いたしましたが、眼科医療の領域では「先進的な医療は大きな病院が担うべきもの」という概念は必ずしもあてはまりませんでした。大学病院などの基幹病院だけでなく、眼科手術を行う一部の開業医の中にも先進的な医療に取り組んで来たドクターがいました。そして、多くの眼科開業医がオピニオンリーダーとして学会などのフィールドに於いても多数活躍しています。
当会では、会員が当会主催の研究会やメーリングリストを通じた情報の交換を通じて、眼外科医としての技術に磨きをかけ、切磋琢磨しています。また、手術に携わる眼科開業医の立場から、患者様に向けた情報発信を行っております。

白内障手術の実際

白内障手術の実際

白内障手術を、「目の手術だから恐い」,「手術などうけたことがないから…」というようにこわがっている患者さんがたくさんいらっしゃいます。しかし,歯の治療で,麻酔注射を受けたり,抜歯をしたりといった経験はどなたにでもあることと思います。もちろん,結果が,視力という大切な機能の善し悪しを決定してしまう大切な手術なので,抜歯と比較することはできないかもしれませんが,お腹を切るような外科の手術と比較すれば,白内障手術は,むしろ日帰りで抜歯を受ける場合に近いと考えていただいて良いとおもいます。

では,実際の手術がどのような流れで進んでゆくのかをご説明しましょう。手術は,来院—前処置—入室—麻酔—手術—後処置—診察—帰宅,というように進行してゆきます。これらを順を追って簡単に説明してゆきます。手術を日帰りで行うかどうかの判断の基準は,患者さんの意志に左右されることはお分かりになったと思います。そこで,手術がどのように行われるかを知っておくことも,日帰り手術を選ぶかどうかの分かれ目にある患者さんとご家族の方にとっては大切なことです。そこで次の項では,日帰り手術がどのように行われるのか解説いたします。
●前処置

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当日来院された患者さんは,処置室に入っていただき,胸に心電図の電極をつけ,血圧を測定し,点滴のための静脈針で血管確保の準備を行います。血圧などに問題がある場合は,お薬を投与して血圧を安定させます。そして,点眼薬の麻酔を行い,眼球の回りの皮膚の消毒をします。

●入室

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手術室の準備ができると,看護婦が患者さんを手術室に誘導し,入室します。
次に手術室のベッドにあがっていただき,眼球の消毒をします。消毒が完了すると,体全部を包み込むようなカバーが掛けられ,目の部分だけが露出した状態になります。
手術の際に患者さんが目を開き続けなくてもよいように,瞼を広げる機械が掛けられて,麻酔となります。麻酔は,すでに手術室の外で予備麻酔が行われていますので,この段階では補助的な点眼麻酔もしくは麻酔注射が施されるだけです。注射といっても表面の感覚が麻痺した状態で行われますので,ほとんど痛みはありません。

●手術

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手術が始まったら、「まっすぐに光を見てください,下を向いてください,左をみてください,」といったように術者の指示に従って患者さんは目の向きを変えていただくだけで,手術は進行します。 部分的に軽い圧迫感や,軽度の痛み,しみる感じを感ずることもありますが,麻酔が効いていればほとんど「痛い!」と感ずることはありません。

手術の終了時にも眼球に薬を投与いたします。この時にしみる感じや少しの痛みを感じることがありますが、すぐに治まってしまうので心配ありません。

●後処置(安静)

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手術が終了し,体の状態に異常がなければ,回復室に移っていただきます。この間は,両目をつむって安静にしていただきます。

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