ご挨拶
ご挨拶
このたび前会長・副会長よりご指名を受け、平成28年4月より、会長職を拝命させていただきました、今野公士でございます。伝統あるこの会を益々発展できます様に尽力して参る所存です。
当会はその名称が示す通り、眼科において手術を行っている開業医の集まりです。眼科の領域では白内障手術や屈折矯正手術にとどまらず緑内障、網膜硝子体、眼瞼、涙道手術などのように、各種様々な手術に取り組む開業医が多いという特色があります。こうした手術開業は他の外科系各科の中でもあまり見られません。「手術は大きな病院でするもの、一般の開業医は早期発見や経過観察を担当するだけのもの」といった図式は、われわれが携わる眼科医療にはあてはまりません。
いうまでもなく、すべての外科系手術の術者は手術の結果に対して全責任を負っております。そして眼科の場合、その結果の善し悪しは、視力をはじめとする自覚的な感覚系機能にダイレクトに現れます。従いまして、個人開業という形態で独立して手術を行うことは言葉に言い尽くせないストレスがあるものです。それでもなおこの道を選んだのは、自分の技術に自信と誇りを持ち、常に最善を尽くすよう努力し、良い結果を残して社会に貢献するという固い決意があるからだと思います。
本会はそのような意欲ある眼科手術開業医がお互いの知識を交換し合い、まとまった情報の発信や、あたらしい知識の吸収ができる場をもつために設立されました。時代は常に日進月歩してまいります。新しい術式、薬剤、そして疾患概念など数年前の常識が非常識に変化することも多々経験します。
この眼科手術開業医の会は、行政に医療保険の現状を訴える場としても活動して参りました。昨今の点数の減点、後発品薬剤の使用、そして眼科医自体が若手の中で減少しているという、時代の変遷に対しても協議し、対応できる場になればと思っております。